2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

記号系としての絵画の生成 (6)

『眼と精神』の存在論――伝統との連続/非連続 私たちの見るところ、ヴァイツゼッカーの生命論が含意する形而上学ないし存在論はヨーロッパの正統的な思想に属している。それはけっして思想史の傍系をなすのでもないし、まして異端でもない。こうした存在論こ…

記号系としての絵画の生成 (5)

の二義性と存在論 ヴァイツゼッカー『ゲシュタルトクライス』の序は本書の根本思想をきわめて簡潔な言葉で述べた感銘深い文章である。 一例をあげれば、生命研究について彼はこう述べている。「生命に関するいかなる学問の始まりも、生命それ自体の始まりで…