2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

〈遊び〉についての断章 (4) 

〈遊び〉を再考する――規則の梯子 2 遊びの練習 遊びと快とのかかわりを考えるためには、両者を区別したうえで、快の〈質〉を考慮する必要があるだろう。たとえば、スポーツをたんなる楽しみでやっているのは、むしろ多数のスポーツを愛好する人びとである。…

〈遊び〉についての断章 (3)

〈遊び〉を再考する――規則の梯子 1 規則にしばられない遊び? いつぞや学生が遊びをテーマにまとめた卒業論文を読んだことがある。論文の結論あるいは主張には賛成できないものの、しかし重要な論点が提起されている文章なのは間違えないと思われた。 卒論執…

についての断章 (2)

は人間のプラクティス(実際活動)の主要なカテゴリーの一つである。この種の活動の著しい特徴の一つが自己目的性にあることを指摘した。今回は、この観察から導かれる一つの論点を明らかにしておきたい。シーシュポスの神話 ギリシア神話のシーシュポスの物…

〈遊び〉についての断章 (1)

虚でもなく、実でもなく ――遊びの倫理学のために 1 遊びについて論じたものとして、オランダの歴史家ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』ほど著名で、またじっさいこれほど出色の書物もない。 よく知られているように、彼はこの本の大半を費やして、法律、政治…