記号学の現在形をイメージするためのアイテム集

 見出しのように、記号論ないし記号学(ここでは、記号学に統一する)が知的探究として現在どのような情況にあるのかをざっとイメージするために、最小限必要とおもえる事項をリストアップしてみた。

1 記号学 (semiology/sémiologie/semiologia/Semiologie)か記号論 (semiotics/sémiotique/ semiotica/Semiotik) か
2 パース(C. S. Peirce, 1839-1914)のsemiotic(用語の問題)
3 記号学の歴史概観
4 ピボクラテス(Hipocratēs, 459-350.B.C)がΣήμειωτικήを造語したこと
5 (シビィオク(Thomas Sebeok)による) 記号学の小伝統と大伝統の区別
6 <記号学>(Σήμειωτική)をロック(J. Lock, 1632-1704)が構想した真意
7 ソシュール(F. Saussure, 1857-1913)のsémiologieの構想
8 パースのsemioticの構想
9 記号法(characteristic)の伝統
10 普遍学(mathesis universalis)の構想
11 デカルト(R. Descartes, 1596-1650)の『精神指導の規則』(1701)
12 ライプニッツの(G. Leibniz, 1646-1716)<普遍的記号法>(characteristica universalis)
13 ウィーン学団と統一科学運動
14 『統一科学の国際百科全書』(International Encyclopedia of Unified Science)
15 モリス(C. Morris, 1901-79)、デューイ(J. Dewey, 1859-1952)、ノイラート(O. Neurath, 1882-1945)=編集主幹
16 記号学の三部門への編成 syntax-semantics-pragmatics
17 この編成の構想に寄与した三人; Morris - Mead(1863-1931)- Carnap(1891-1970)
18 形式的意味論(formal semantics)と記述的意味論(descriptive s.)
19 語用論(pragmatics)とは何か
20 オースティン(J. Austin, 1911-60)と言語行為論(Speech Act Theory)
21 記号と言語/論理との関係
22 字義的ではない言語表現(比喩、嘘、フィクションなど)
23 民族学から文化人類学
24 ヴント(Wilhelm Wundt, 1832-1920)の民族精神への言語論的アプローチ
25 ホイットニー(W. Whitney, 1827-94)のネイティブ・アメリカンの言語/文化の研究
26 サピア・ウォーフの言語相対性理論 (E. Sapir, 1897-1939; B. Whorf, 1897-1941)
27 ロシア・フォルマリズムから構造主義
28 シクロフスキー(Schklovski, 1893-1984
29 ヤコブソン(R. Jakobson, 1896-1982)
30 レヴィ=ストロース(C. Lévi-Strauss)
31 ロラン・バルト(R. Barthes, 1915-80)と文化記号論
32 記号とメディア(media)
33 メディア論
34 マクルーハン(McLuhan, 1911-80)
35 ユクスキュル(von Uexküll, 1864-1944)と環世界論(Umweltforchung)
36 動物行動学と動物記号学
37 環境記号学
38 生命記号学
39 人間記号学